良エントリ:「第21期竜王戦 -- 高速道路の先にある名勝負」

渡辺竜王対羽生名人の第21期竜王戦7番勝負が凄いことになっています。将棋については素人ですが心を打つエントリだなと思ったので紹介。最後にほろっとくるエピソードが含まれている所もまたイイ。


キーワードは「世代対決」「初代永世竜王」「大局観」「現在将棋」「高速道路の先の大渋滞」「スラムダンク(ん?)」辺り。第四局で大混戦になり最後に羽生さんが投了したんですがこれが渡辺竜王自身が「投了直後は、何度も負けを覚悟した将棋なのに、なぜ自分が勝っているのかがわかりませんでした」と言うくらい。その時点で何か凄いことが起きているなと思っていたら最終第7戦までもつれこむ大熱戦になっているようです。


現代の将棋は棋譜のデジタル化などにより高速道路化されたと言われています。研究済なパターンの習得コストが下がったため一定レベルまではすいすいと到達できるようになったと。その先で個性や違いを出すのに若手は苦労している。これが一般道に下りた後の「大渋滞」。


上記を逆に言うと、お互いの情報量が一緒になってしまったら違いが無くなる訳ですね。その上で羽生さんなどが意識しているのはパターン化されていない局面に敢えて引きずり込んで勝負する、ということです。これは著作などで読むことができます。上記の渡辺竜王のコメントはその状態にあったことを意味しているのではないでしょうか。


http://d.hatena.ne.jp/essa/20081212/p1

渡辺竜王対羽生名人の第21期竜王戦7番勝負が凄いことになっています。


もともとこの戦いは、世代対決という要素もある上に、勝った方が初代永世竜王の称号を獲得する重要な意味を持つタイトル戦ということで話題になっていましたが、いざ始まってみたら実際に、第6局を終えて3-3のイーブンとなる熱戦になっています。


来週行なわれる第7局で決着するわけですが、どちらが勝っても棋史に残る対局となるでしょう。


渡辺竜王が三連敗して後がなくなった時、奥さんが応援の絵を送っています。味のある、思いやりの感ぜられるイラストだなと思います。いつもほのぼのした日記が多いですが彼女らしい応援方法だなと。