日本ユニセフ協会の「準児童ポルノ」騒動への感想

準児童ポルノ」自体に特に感想があるわけではないが騒動になっていて関連記事が目に入ってくるので。日本ユニセフ協会が検閲につながるような主張を強固な裏付けなしにしている、という印象。
引用はhttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0804/02/news056.htmlから。


この件は日本ユニセフ協会という所が次の主張をしているが、

アニメ漫画、ゲームなどで「児童を性的に描いたもの」を「準児童ポルノ」と定義して違法化するべきだという主張を含むキャンペーンを展開している

この根拠が不明でありMIAU(Movements for Internet Active Users:インターネット先進ユーザーの会)が主張の目的や根拠について公開質問状を出す、という事態になっていた。


その回答は次の通り。論理的に苦しくない?

子どもポルノの具体的な基準は、これが国際的な問題であり、性目的で子どもを性的に虐待する内容のマンガ・アニメなどを処罰する国が少なくないことから、国際社会における日本の責任ある立場も考慮し、これらの国の法規制を参考に、日本の法制度との整合性を図りながら検討されていくべきものと考えている」

別の場所では具体的に法規制をしているのは3カ国と回答しており「処罰する国が少なくない」と言い張るのは無理筋ではないか??

17日の見解によると、漫画やアニメ、ゲームなども含めて禁じている国として、同協会が「把握する限り」として挙げているのは「少なくともスウェーデン、カナダ、米国」の3カ国。


また検閲・表現の自由との絡みでは「何を持って」という判断基準が重要だが、これについても回答していない。ますます苦しい。恐らく「児童ポルノの規制に反対する奴なんているの?」という観点から安易な主張をし過ぎなのだろう。

MIAUによると、質問した(1)準児童ポルノの規制目的・根拠と、児童ポルノのそれが同一と考えているか、(2)準児童ポルノの閲覧と、現実の接触犯罪の間に因果関係があると考えているのか、(3)準児童ポルノの違法化は表現の自由に抵触するおそれがあるが、どういう判断基準なら問題ないと考えているか――といった各項目について個別の回答はなく、28日に公表した追加見解をもって回答とする旨の返答があったという。