勝間さんがWEB2.0を理解していない件について

勝間さんが『「ウェブ2.0」はなぜ、もうからないのか』という記事をUPしているのだが、下記の引用部分を読むだけで彼女がWEB2.0を理解していないことがわかる。その時点で思考停止して先を読む気がしなくなった。残念。


Niftyパソコン通信からインターネットへの転換の例を持ち出すのであればこれはインターネット創生以来ずっと続いている話だから、WEB2.0に限った話ではなくなってしまう。従ってなぜWEB2.0は儲からないかという説明にならない・・・と思いませんか?


元ネタはnikkei.netの「勝間和代のITマーケットウォッチ」から。

 (3)はさらなる抜本的な問題である。技術的なハードルが低いうえに、次々に新しいテクノロジーが出てくるため、先行者利益があまり効かないのである。パソコン通信時代に高いシェアを誇っていたニフティがインターネットになってあっという間にシェアを失ったように、せっかくウェブ2.0時代を勝ち抜いても、今をときめくミクシィやモバゲーでさえも、わずか1―2年のうちに大きくシェアを失うようなことが起こりうるのである。


その一方で勝ち組は儲かるという話をしているのは矛盾している。今をときめく勝ち組がわずか1―2年のうちに大きくシェアを失うのはWEB2.0特有の現象ではない訳だから、この記事はWEB2.0についてたいしたことは述べられていない、という結論に。

そして、ウェブ1.0、すなわちインターネットが出始めた頃の議論を思い出してほしい。インターネットなど一過性の技術であり、既存メディアにはかなわない、もうからない、という議論があったと思う。ところが、実際にはヤフーが生まれ、グーグルが生まれ、アマゾンが生まれた。日本でも、この3社はとてもよく、もうかっている。

 今後、ウェブ2.0がウェブ3.0へとバージョンアップする頃に、ウェブ2.0における本格的なビジネスモデルや、勝ち組が決まってくるのかもしれない。現在、ウェブ2.0で収益化できているのはグーグルの検索連動型広告アドワーズ」やヤフーの「オーバーチュア」くらいである。ウェブ2.0の収益化における弱点である「参入障壁の低さ」は、裏を返せば多数の参加者が新しい実験を始められるということでもある。